青森市にある世界的な版画家、棟方志功の作品を展示する記念館で春の特別展が開かれています。
青森市にある「棟方志功記念館」では、年に4回、季節にあわせて特別展を開いています。
今回の春の特別展では、志功の晩年の版画や油絵など35点が展示されています。
このうち「追開棟方板画東海道妙黛屏風」は、東海道の宿場を題材にしたあわせて64点の版画で、志功の代表作の1つです。
子どもの遊ぶ姿や祭りのにぎわいなどを宿場の風景に織り込み、「人間の暮らし」という視点から東海道を新たに捉え直そうという意気込みが感じられます。また「津軽海峡の柵」は、たくましい4人の女性が子どもの誕生を祝う様子を描いた版画で、命の源として海の力強さを表現しています。
このほか、津軽半島の龍飛崎など県内の風景を描いた作品が展示されています。
千葉県から訪れた62歳の男性は「力強さと温かみを感じる作品で、とてもすばらしい」と話していました。「棟方志功記念館」の春の特別展はことし6月18日まで開かれています。