元プロレスラーのアントニオ猪木参院議員(71)が1976年に、ボクシング世界ヘビー級王者のムハマド・アリ氏(72)=米国=と戦った伝説の「格闘技世界一決定戦」が、初めてDVDとしてソフト化されることが24日、分かった。これまでビデオ化もされていなかった幻の戦い全15ラウンドをノーカット収録。集英社のDVDマガジン「燃えろ!新日本プロレス」の増刊号として、決戦の日と同じ6月26日に発売される。
権利等クリア プロレス界のスーパースターと、プロボクシングの現役世界ヘビー級チャンピオンが戦った76年の世紀の一戦が、38年の時を経て初めてソフト化され、よみがえることになった。
当時は、日本ではテレビ朝日(当時NET)が昼の生中継と夜の録画中継を行った。その後は、猪木氏のプロレス引退特番や記録映画、ニュース素材として、映像の一部は使われている。だが、アリ氏側の権利関係が高額だったため、ソフト化は難しく、ファンの間でも完全版を手に入れるのは絶望視されていた。
今回、高いハードルをクリアし、それを実現させたのは、猪木氏の名勝負などを集めたDVDマガジン「燃えろ!新日本プロレス」(全67号)を、通算180万部超のベストセラーにした集英社。6月26日に発売の「燃えろ!新日本プロレス エクストラ 猪木vsアリ 伝説の異種格闘技戦!」(2枚組み)に完全版が収録されている。
1枚目は、契約調印式(76年3月25日、ニューヨーク・プラザホテル)、アリ氏来日会見(6月16日)、調印式ディナーパーティー(6月23日)、公開計量(6月25日)の秘蔵映像、そして2枚目は全15ラウンドをノーカット収録。20ページの冊子がついて、価格はシリーズ同一の1600円+税となっている。
集英社の貝山弘一編集長は「創刊以来の悲願であり、ファンからも熱望されていた究極のカードを刊行でき夢のようです。歴史的価値が新たにされる奇跡を体感していただければ」と興奮気味に話した。
世紀の一戦は、15回フルラウンドの引き分け。猪木氏がアリ氏のパンチを封じるため、寝転がってローキック(後にアリキック)を打ち続ける奇策に終始し、“世紀の凡戦”“茶番”ともいわれた。ただ、ルールに精通した格闘技ファンの目が肥え、総合格闘技界が成熟した現在では、猪木氏の戦い方を再評価する声も上がっている。検証材料としての意味でも、貴重なDVDとなりそうだ。
◆猪木VSアリ戦 1976年6月26日、日本武道館で「格闘技世界一決定戦」と銘打って開催。会場は1万4000人の大入りで、30万円のロイヤルリングサイド席も用意された。全米、カナダ、英国ではクローズドサーキット(今でいうパブリックビューイング)も行われた。試合後、両者は友情で結ばれ、アリ氏は猪木氏に入場テーマ曲を贈った。95年には、猪木氏が北朝鮮で開催した大会「平和の祭典」にアリ氏も同行した。
権利等クリア プロレス界のスーパースターと、プロボクシングの現役世界ヘビー級チャンピオンが戦った76年の世紀の一戦が、38年の時を経て初めてソフト化され、よみがえることになった。
当時は、日本ではテレビ朝日(当時NET)が昼の生中継と夜の録画中継を行った。その後は、猪木氏のプロレス引退特番や記録映画、ニュース素材として、映像の一部は使われている。だが、アリ氏側の権利関係が高額だったため、ソフト化は難しく、ファンの間でも完全版を手に入れるのは絶望視されていた。
今回、高いハードルをクリアし、それを実現させたのは、猪木氏の名勝負などを集めたDVDマガジン「燃えろ!新日本プロレス」(全67号)を、通算180万部超のベストセラーにした集英社。6月26日に発売の「燃えろ!新日本プロレス エクストラ 猪木vsアリ 伝説の異種格闘技戦!」(2枚組み)に完全版が収録されている。
1枚目は、契約調印式(76年3月25日、ニューヨーク・プラザホテル)、アリ氏来日会見(6月16日)、調印式ディナーパーティー(6月23日)、公開計量(6月25日)の秘蔵映像、そして2枚目は全15ラウンドをノーカット収録。20ページの冊子がついて、価格はシリーズ同一の1600円+税となっている。
集英社の貝山弘一編集長は「創刊以来の悲願であり、ファンからも熱望されていた究極のカードを刊行でき夢のようです。歴史的価値が新たにされる奇跡を体感していただければ」と興奮気味に話した。
世紀の一戦は、15回フルラウンドの引き分け。猪木氏がアリ氏のパンチを封じるため、寝転がってローキック(後にアリキック)を打ち続ける奇策に終始し、“世紀の凡戦”“茶番”ともいわれた。ただ、ルールに精通した格闘技ファンの目が肥え、総合格闘技界が成熟した現在では、猪木氏の戦い方を再評価する声も上がっている。検証材料としての意味でも、貴重なDVDとなりそうだ。
◆猪木VSアリ戦 1976年6月26日、日本武道館で「格闘技世界一決定戦」と銘打って開催。会場は1万4000人の大入りで、30万円のロイヤルリングサイド席も用意された。全米、カナダ、英国ではクローズドサーキット(今でいうパブリックビューイング)も行われた。試合後、両者は友情で結ばれ、アリ氏は猪木氏に入場テーマ曲を贈った。95年には、猪木氏が北朝鮮で開催した大会「平和の祭典」にアリ氏も同行した。