青森市のねぶた団地「ラッセランド」の一角にある「NTTグループねぶた」制作小屋で今年試験的に始めた見学会が人気を集めている。週1回程度、制作過程を間近で見られ、子どもも気軽に入場できる。15日、初めて開催した夜の見学会「Night Nebuta」には親子連れなどファン50人以上が訪れた。「見学会」は6月中旬から始まり6回目。ねぶた師北村春一さん(35)をサポートする同市の自営業田畑洵さん(31)が、制作過程でさまざまな表情を見せるねぶたに感激し、仕掛け人となった。北村さんも「瞬間、瞬間でしか見られない姿を、ねぶた師の目線で見て楽しんでほしい」と歓迎、運行団体の協力もあり実現した。企画をフェイスブックで告知したところ、口コミなどで広がり、参加者が徐々に増加。骨組み、紙張り途中、紙張り完了間近、書き割り、ロウ書きの各工程で見学を受け入れた。15日夜の参加者は、ロウ書きが終わって明かりを入れた幻想的な大型ねぶた「天岩戸(あまのいわと)伝説」と対面。「美しい」「これで完成でもいいぐらい素晴らしい」と感心した様子で、写真撮影を楽しむ人や、思わず「ラッセラー」と跳ね始める子どももいた。ほぼ毎回参加しているという青森市のパート清藤理香さん(48)は「骨組みの時から見ているので愛着が湧く」と満足そう。息子で小学3年生の佑真君(8)も「白いねぶたはなかなか見れないのでラッキー。どんな色になるのかな」と目を輝かせた。北村さんは「思った以上の反響でありがたい。ねぶたファンが増えるきっかけになれば」と話した。
次回見学会は17日午後0時半から。詳細はフェイスブック「ねぶた師『北村春一』」で周知している。